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自家感作性皮膚炎 ~全身に広がる湿疹と痒み~

自家感作性皮膚炎、あまりなじみのない病名ですが、決してまれではない全身性の湿疹、痒みを起こす厄介な病気です。

皮膚科疾患のため、メインは皮膚科受診→治療となりますが、突然の湿疹に驚かれ内臓疾患を懸念して受診される方もいるため、内科でも診療することがあります。

なにやら難しい病名の”自家感作性皮膚炎”についてご紹介します。

*自家感作性皮膚炎とは?

身体の一部に出現した湿疹を契機に、全身の痒み、湿疹(水疱や紅斑、膿疱など)が急激に生じる皮膚疾患です。契機となる湿疹は軽いカミソリ負けや水虫、陰部の湿疹、やけど、皮膚の細菌感染のこともあります。

*症状は?

比較的軽い皮膚疾患を契機に始まります。下腿などにできたカミソリ負けや皮膚病変に細菌感染などが加わり、発赤や腫脹などの炎症症状が生じます。すると1-2週間程度経過した後に全身に強いかゆみを伴う2~5mm程度の小さな紅斑や丘疹、膿疱がベタっと皮膚を覆うように出現します。全身、四肢体幹、顔面に左右対称に湿疹がバラバラと現れるため、”散布疹”と呼ばれます。かゆみが強いうえ、体内でアレルギー反応が起こっているため、全身倦怠感や発熱などの症状も併せて出現することがあります。

*原因は?

上述のように軽い皮膚疾患に細菌感染などが生じることが原因です。水虫を放置してしまったり、カミソリ負けの部分を清潔に保てず、細菌感染が起こったりするとリスクとなります。

*メカニズムは?

詳細は不明ですが、アレルギーの関与が疑われています。

まず身体のどこか一部に湿疹(皮膚病変)が生じます。その湿疹自体はうっ滞性皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、貨幣状湿疹、水虫、やけど、虫刺されなど比較的軽微なことも多いのが特徴です。しかしその皮膚病変が悪化して湿疹に更に細菌感染が生じたり、掻き壊すことで組織が崩壊したりすると、そこでアレルギーの原因となるアレルゲン(おそらく皮膚のかけらや細菌、真菌(カビ))が生じます。アレルゲンは身体にとって”異物”であるため、体内では”異物”を排除するため、免疫の細胞が活発に活動を始めます。しかもアレルゲンはその病変部位に留まらず、血液に乗って他の部位へ移動すれば全身に散布されることがあります。この散らばった”アレルゲン”に対してアレルギー反応が起これば全身でかゆみ・湿疹などの反応が出現することになります。これが自家感作性(=自分で自分にアレルギー反応を起こしてしまった)皮膚炎です。

*治療は?

アレルギー反応の元となっている皮膚の病変をしっかりと治療することが重要です。接触性皮膚炎などがあればその部位にステロイド軟膏を塗布したり、細菌感染があれば抗生物質、真菌感染があれば抗カビ薬(水虫も真菌感染です)を使用して適切に原発部分を治療する必要があります。

更に全身の湿疹や痒みに対してはかゆみ止め、ステロイドの塗り薬を用いたり、飲み薬による抗アレルギー薬が必要になる事も多くあります。

いずれにしても派手な全身の皮膚所見が出現するため、メインの治療は皮膚科の先生に依頼することになります。

*最後に

自家感作性皮膚炎、あまりなじみはありませんが、一度なってしまうと月単位で治療が必要なこともある厄介な病気です。かゆみが強ければ不眠の原因にもなりますし、ストレスの原因となり、生活の質を下げてしまいます。原発となる最初の皮膚病変を悪化させないことが自家感作性皮膚炎自体の予防にもなります。当院は皮膚科ではありませんので、湿疹が気になる場合は是非皮膚科受診をいただければと思いますが、まず内科で相談、という場合は当院でも積極的に診療を行いたいと考えています。不安な症状があれば気軽にご相談ください。

*全身性の皮疹は時にウイルス感染症や

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