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インフルエンザワクチン 製造メーカーについて

韓国におけるインフルエンザワクチン接種後の死亡例が増加しています。当然ですがクリニックでもインフルエンザワクチン接種に不安を訴える方がいらっしゃいます。

皮下とは言え、体内に”異物”が入る以上、日本製のワクチンであっても100%の安全は謳うことができません。ただし、インフルエンザワクチン接種を差し控えるマイナスと接種の危険性を天秤にかけた時、おそらくインフルエンザワクチンは接種が望ましいと考えられます。(→インフルエンザワクチンのすすめ

まだまだインフルエンザワクチン接種と死亡との関係性すら明らかになっていませんが、現段階で分かっていることや日本で使用されているワクチン、その副反応をご紹介します。

最終的に接種を受ける・受けないの決定は自己判断となりますので、検討の一材料になれば幸いです。

ワクチンとは?

→体内に病原体(細菌やウイルス、毒素)を敢えて入れることで、人体が持つ免疫力を活性化させ、その病原体に本格的に感染しないようにするための物です。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンという種類のワクチンであり、ワクチン自体にインフルエンザウイルスそのものは入っていません。

日本のインフルエンザワクチンの出どころは?

→誰でもワクチンが製造できるわけではありません。日本では第一三共株式会社、KMバイオロジクス株式会社、一般財団法人阪大微生物病研究会、デンカ生研株式会社、MSD株式会社、田辺三菱製薬株式会社、北里薬品産業株式会社、武田薬品工業株式会社、Meiji Seika ファルマ株式会社、アステラス製薬株式会社の各製薬会社がインフルエンザワクチンを製造しています。当然韓国の製薬メーカーは含まれていません。その点はご安心ください。

*日本での副作用例は?

ワクチン、残念ながら100%安全、ということはできません。体内に異物が入り、免疫反応を惹起するため、異常な反応を起こすリスクがあるためです。

ワクチン接種後の好ましくない症状を副反応と呼びます。最も重篤・即時的なものはアナフィラキシーショックであり、ワクチンを打って数時間以内に重度のアレルギー反応が起こり時に命にかかわります。その他にも免疫の異常反応によるためか、ギランバレー症候群や急性脳炎、けいれんなどの神経の疾患や間質性肺炎、腎障害などが起こることもあります。

軽い副反応は多くの方が体験したことがあると思いますが、ワクチンを打った場所が赤くはれたりかゆみが出現する局所反応や、微熱・倦怠感などの症状が出る場合もあります。いずれも数日様子を見て頂けば改善してしまう軽い副反応と言えます。

日本国内でワクチン接種に関連したと思われる重篤な副反応は医師から予防接種法に基づく届け出義務があり、統計がまとめられています。もちろんすべての事象がワクチンと関連しているとはいいがたく、一方で実はワクチンによる異常な反応が関連を見出されず、報告されていない場合もあり得ますので、あくまで報告ベースの統計にはなります。インフルエンザにおいては、「重篤な副反応疑いの報告」は0.0002%、10万接種当たり0.2件(100万人に2人)となっています。

韓国での死亡事例 現在までにわかっていること

韓国では25日までの10日間で59人もの方がワクチン接種後に亡くなっているようです。詳細は不明ですし、そもそもワクチンと死亡の因果関係ははっきりしませんが、異常事態であることは間違いありません。基礎疾患をもつ高齢者の死亡例が目立つ一方、基礎疾患のない10代の若者の死亡例もあるようです。ワクチンのメーカーも韓国5社と多岐に渡っており、死亡事例発生地域も韓国全土、14か所に広がっているようです。こうなると、例えば保管方法、作製方法、接種方法がすべて均一である可能性は低く、因果関係の調査にも時間がかかりそうです。一部保管方法の不備や製品内の不純物も報道がありますが、はっきりしません。

*最後に

韓国で起こっている死亡事例については今後の動向を注意して見守る必要がありそうです。日本国内で韓国製のインフルエンザワクチンの使用はありません。接種によるインフルエンザの予防効果や重症化予防効果は重要ですが、ワクチン接種自体でひどい反応があれば本末転倒なのも事実です。私としては基本的にはインフルエンザワクチンは打っていただくことをお勧めしますが、あくまで自費診療によるものであり自己判断で決めていただくのが重要です。心配な方、わからないことがあり不安な方は気軽にお問合せください。

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