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SYMPTOM

のどが痛い ~咽頭痛~

咽頭痛でお困りですか?難しい言い方をしていますが、つまるところ・・のどが痛い、というやつです。風邪の前触れのことも多いですが、それだけではないのが困ったところ。咽頭痛はそもそもどこが痛いのか、どういう風に考えるべきか、治療は?受診のタイミングは?ありふれた症状だからこそ素朴な疑問が沸き起こると思います。一つずつ確認してみましょう。

 

のどが痛い・・どこが痛い?

喉の痛み、といっても実はいくつかパターンが考えられます。のどの解剖学的な構造を見てみましょう→ 大きく3つの部位に分けられ、それぞれ感覚を司る神経が違います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喉が痛い、場合多くは中咽頭、下咽頭、喉頭の痛みです。

 

分類

ひとことでのどが痛い、と言っても常に痛い自発痛(誘因なく痛みがある)と飲み込むと痛い嚥下時痛があります。自発痛はのどの粘膜の表面が傷害を受けるなどして、常にジンジンとした痛みがありますが、たいてい一部の部位に痛みの範囲は限られています(限局性)。一方嚥下時痛は飲み込むと喉だけでなく鼻や口、首まで痛みが広がる(放散)こともある広い範囲の痛みで、飲み込む動作によって引き起こされます。嚥下とは、主に中咽頭と下咽頭、喉頭と周囲の組織、筋肉が協調して達成される運動なのですが、実は私たちは意識しないだけで一日に何百回と唾液を嚥下しています。なので、のどが完全に安静の状態にあることはなく、常に痛みに煩わされることになります。

もちろん自発痛と嚥下時痛が同時に起こることもあります。

 

原因

原因は多岐にわたりますが、御想像の通り最も多いのは“風邪”に伴う咽頭痛つまり感染性の咽頭痛です。感染による炎症で痛みが出ます。特に冬の風邪がはやる時期の咽頭痛は80%くらいがこの咽頭痛とも言われます。ウイルス感染の場合、たいてい風邪の経過で軽快してきますので、風邪の治療でよいでしょう。

咽頭痛の意外な原因としては神経痛もあります。顔面の神経痛の場合、三叉神経痛であることが多いのですが、三叉神経は一部のどにも分布します。その他にも咽頭を司る神経(脳神経の9番、10番)による神経痛もおこることがあるのです。この場合、痛みは数秒~数十秒持続する発作的な痛みとなり、噛んだり、歯を磨いたり、あくびやくしゃみをしたりすることで誘発されることもあります。

他にも上の二つに比べて珍しい咽頭痛がありますが、怖いのが、その一部に時に命を脅かす緊急疾患が含まれることです。

簡単に概略を示しておきます。

*扁桃周囲膿瘍

医者は大抵“膿瘍”が嫌いです。膿が溜まって袋状になってしまった状態を膿瘍、と呼びます。身体のどこにでも出来得るのですが、膿瘍の中には血管がありませんので、血液にのって届く抗生物質が効きづらく、切開して膿を出す処置が必要な場合もあります。

このやっかいな膿瘍が、扁桃腺の周囲にできてしまうのが扁桃周囲膿瘍です。風邪の場合、扁桃腺は両側が腫れますが、膿瘍の場合は大抵どちらかにしか膿が溜まりませんので、のどの片側が凸っと腫れ、口蓋垂がどちらかに寄って見えたりします。また、当然喉が腫れますので、声が出しづらい、飲み込むときに痛い(嚥下時痛)なども症状として現れます。この扁桃周囲膿瘍は放置してしまうと大きく2つの問題が生じます。

一つ目は物理的に空気の通り道を遮断しうる点で、窒息のリスクとなります。

二つ目は感染症、としても問題で血液中にばい菌(多くは細菌)が入ってしまうと、敗血症という重大な状態になりうるのです。敗血症は死ぬ病気です。

 

*急性喉頭蓋炎

私たちが物を飲むとき、空気の通り道である気道に“フタ”をしてくれるのが、喉頭蓋、という構造物です。ここに炎症が起こります。原因は多くが細菌性です。扁桃周囲膿瘍以上に物理的に気道閉塞、すなわち窒息ですが、を起こす危険性が高く、腫れが引くまで気管挿管や気管切開が必要になってしまう場合もあります。(生きるためには必須の処置です!)

症状としてはのどの痛み、首の痛み、呼吸困難感による特徴的な姿勢、嚥下困難で唾液が口にたまる、などがあります。

もし一般のクリニックでこの疾患を疑った場合はとても対処困難ですので、早急に救急病院と連携して入院、治療可能な施設に送ることになります。

 

その他のその他:慢性咽頭炎,慢性扁桃炎咽頭結核,咽頭梅毒,咽頭ジフテリア、各種性感染症など

 

チェックリスト

多くの他の疾患同様、のどの痛みに加えて“呼吸状態”に影響がある場合は、早急な医療機関の受診が必要です。そうでない場合は、受診前に以下の項目を確認しておくと、受診がスムーズになると思います。

□いつからの喉の痛みですか?

□何もしなくても痛いですか?唾を飲むと痛いですか? (自発痛、嚥下時痛)

□他の症状はありますか?

発熱、悪寒戦慄、咳、痰、鼻水、嚥下困難、呼吸の苦しさ、声の異常 など

□今までされたお病気はありますか?(既往歴)

□今飲んでいる薬はありますか?(内服歴)

□飲酒、喫煙習慣について教えてください。

 

 

最後に

のどの痛み、やはり風邪に伴うことが多いです。あまり熱がなくても、強い咽頭痛があると、気が滅入りますね。感冒の場合、あまりこれ!といった治療薬はありませんが、いくつか咽頭痛に効く(と言われる)お薬もありますので是非内科で相談をしていただければと思います。一方、最後に書いたお病気などは急速に進行して呼吸を悪くする可能性もある怖い疾患です。いつもと違う咽頭痛の痛みやどんどん息苦しくなる、などあれば早急な受診を検討してください。日中クリニックにかかる場合は内科、耳鼻科、どちらでも良いと思います。

内科の場合はもちろん当院もWelcomeです!

 

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