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新型コロナウイルス抗体検査 検査キットの精度について

少しずつ開店する店舗も増えてきた印象です。

横浜元町のスターバックスも長いお休みを経てとうとう再開!コーヒーフリークの院長としては待ちに待った日となりました。

すっかり顔なじみだったお店の方との再会も嬉しいものでした。

 

さて、当院で開始している新型コロナウイルス抗体検査ですが、検査キットとしての精度についてお問合せをいただくことがあり、一度ブログでしっかり情報発信をしなければ、と考えましたので、本日は当院で使用している検査キットの感度、特異度をご紹介します。

何度かブログでもお示ししていますが、検査には常に”間違いの可能性”が付きまといます。

本当は新型コロナウイルス抗体がプラス(陽性)であるのにマイナス(陰性)と出てしまう偽陰性

本当は新型コロナウイルス抗体がマイナス(陰性)なのにプラス(陽性)と出てしまう偽陽性

どちらも検査を受けた方には重大な”間違い”ですが、完全に偽陽性、偽陰性をゼロにすることはできないのです。

ここで重要になるのが、どの程度偽陽性や偽陰性を出してしまう検査であるか、を示す感度・特異度という指標です。

感度とは本当にプラスの結果となるべき人をプラスと言える力です。それを%で表しますので・・例えば

感度70%の抗体検査であれば、別の検査で確実に抗体陽性である人を100人集めると、70人で陽性の結果となる一方30人は間違って陰性、という結果が出てしまうことを示します。

昨今話題のPCR検査は感度70%程度ともいわれますので、100人の新型コロナウイルス感染者を集めても、しっかりウイルスを検出できるのが70人にとどまるという意味です。

30人を取りこぼす、となるとその結果の解釈はなかなか慎重にならるを得なくなります。

特異度とは本当はマイナスの結果となるべき人をマイナスと言える力です。それをやはり%で表しますので・・例えば

感度90%の抗体検査であれば、別の検査で確実に抗体陰性である人を100人集めると、90人は陰性の結果になる一方、10人は間違って陽性という結果が出ていますことになります。

つまり、場合によっては、本当は隔離が不要な人の10%が不要な隔離をされてしまうかもしれないわけです。これはこれで”間違った陰性”と異なる問題が出てきます。

 

今回、当院で使用している検査キットに関しましては、現段階では感度90%、特異度100%という研究結果も出ています。

本当に抗体陽性の方の90%を抗体陽性と正しく検出することができ、抗体陰性の方を間違って陽性と判定してしまうことはなさそう・・ということです。

ただし、まだまだ大規模な調査、研究が必要ですし、そもそも検査のタイミングや検査方法などが異なれば感度や特異度も変わってきますので、

比較的正しい結果が得られそう、という程度で理解をしていただくのが良いと考えています。

 

当院で使用しているキットに関しましては相模原協同病院でその有用性が細かく調査されています。

かなり専門的な内容ですが、以下の記事もぜひご覧ください。 →時事ドットコムニュースへ

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