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新型コロナウイルス 各種検査のまとめ PCR、抗原検査、抗体検査

抗体検査導入に向け、当院ではInstagramやブログで情報発信をしています。

InstagramではPCR、抗原検査、抗体検査、それぞれを動画で解説しています。以下そのスライドを示します。

それぞれの検査にはメリット、デメリットがあります。最後にそれをまとめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抗体検査

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PCR検査のメリット・デメリット

メリット;特異度が高い すなわち、感染していない検体は99%陰性といえる→間違って陽性に出る可能性は非常に低い!つまり陽性が出たらほぼ確実に感染している、といえる

デメリット;①感度が低い すなわち、本当は感染している人も3割くらい陰性と出てしまう→間違って陰性にでる可能性は高い! 陰性、という結果でも絶対に感染していないといいづらい・・

②操作が複雑!!時間がかかる!→これが一番の問題だと思いますが、PCR件数を増やせ!という意見に賛成しかねる理由の一つです。

検体の採取から結果の確認まで、たくさんの段階があり、検査をする人による差ももちろんあります。酵素の”機嫌”によるのか、突然まったく遺伝子を増幅してくれないなんてことも起こります。その場合最初から検体を調整しなおしたり、全ての段階をやり直す必要があります。

 

抗原検査のメリット・デメリット

メリット;簡便!検体採取から15-30分程度で結果の確認まで行えますので、PCR検査より圧倒的に簡便に検査が行えます。早く結果がでるメリットとして、”疑似症例”が減るという点もあります。今まではPCRを待つ間は感染者として扱わなければなりませんが、抗体検査が可能なら、その場で感染の有無を判断し、不要な隔離などを減らすことができます。医療者の負担の軽減が図れるわけです。

デメリット:現段階で感度・特異度がはっきりしません。

また、今まさにコロナウイルス感染であるかを調べる検査のため、体調が悪い患者さんには適応がありますが、無症状者の感染スクリーニングとしては適していません。

 

抗体検査のメリット・デメリット

メリット;簡便!検査時点での感染の有無ではなく、以前の感染の可能性をしることできます。

Ex)もしIgM/IgG陰性なら 今までかかってなかった! 自粛成功! 他人にもうつしていない!ことがわかります。また、ここ数カ月の間に微熱など気になる症状があった方も抗体陰性であれば、どうもそれはコロナの症状ではなかったことがわかります

もしIgM陰性、IgG陽性なら 実はすでにかかっていた・・幸い肺炎にもならず軽快していた!今後かかる可能性が低いかもしれない!

など、検査結果のパターンから様々なことが把握可能です。

デメリット:抗体がある=今後もコロナにかからない、とは言いきれない

現段階で感度・特異度ははっきりしません。(クリニックで使用するキットは感度90%、特異度100%という研究結果はありますが・・)

 

全ての検査にはメリット、デメリットがあり、さらに結果をどのように解釈するかも難しい面があります。うまく検査を使い分け、今後の自粛解除に向けて進んでいく必要があります。

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