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急な発熱や体調不良で受診したい場合

本格的に寒くなってきました。例年12月以降体調を崩す方もどんどん増える印象です。

今年は新型コロナウイルス感染症もあり、医療機関へのアクセスが例年より難しくなっています。

急な発熱などの体調不良、どのように対応するべきかクリニックの視点でまとめました。

Key は重症患者さんは遠慮せず、軽症患者さんは適切なタイミングを見て適切な医療機関を受診する、ということです。

日本は国民皆保険制度があり、基本的にすべての患者さんはすべての医療機関を受診、診療を受けることができます。

しかし、医療機関には受け入れのキャパシティーがある共に、その規模や設備によって役割が異なります。軽症患者さんが次々と重症患者さんも診ることができる医療機関に押し寄せれば結果として重症患者さんが適切な治療を受けられなくなってしまう可能性が生まれます。一方でクリニックで人工呼吸器が必要になるような患者さんを診療することは不可能です。

そこで・・・

最重症:意識が悪い、脈が触れない、血圧が下がっている、明らかに呼吸状態がおかしく青い顔をしている、けいれんしている 等 命にかかわる状態

救急車を呼びましょう

高熱で動けない、もともと身体に不自由があり、車いすや寝たきりの方が体調不良

→すぐに命にかかわるような状況でなければ救急車の使用は控えたい場面です。タクシーや介護タクシー、自家用車での受診がBetterです。ただし、このパターンは一概に「こうしましょう!」ということが言いづらい状況です。おそらく多くの場合医療機関の受診は必要でしょう。普段からかかりつけの先生や往診の先生がいればそちらでも相談してみましょう

③よくわからないが、体調が悪い

→かかりつけの先生がいればそちらでの相談が好ましいでしょう。かかったことがなくても近隣のクリニックに受診相談の形で電話をしていただくのも良いと思います。それが難しい場合は#7119 に電話で相談してください。救急車を呼ぶべきか、近くの診療所にかかるべきかなどを相談することが可能です。おそらく本当に急を要する場面では悩まず救急車を呼ぶ方が多いと思います。どっちかな・・と悩む時間的余裕がある場合はまずは#7119に電話、相談窓口を有効に活用していただきたいと思います。

発熱している

→現在最も受け入れ先がない状況になっています。まずはかかりつけの先生に相談してください。受診を断られてしまった場合は横浜の場合は発熱等診療予約センターが利用できます。

0570-048914(注記:一部IP電話など上記番号へつながらない電話はこちらへ 045-285-1015)

新型コロナウイルス感染症に関して濃厚接触歴がある等

不用意に出歩くのを避けるべき場面です。無症状であれば(すぐの対応ではない場合もありますが)とにかく保健所からの電話、指示を待ってください。症状がある場合も一般の医療機関では診療が難しい場合が多く、神奈川の場合、0570-056774に相談をお願いします。

 

最後に、医療機関の受診が必要であるか、も重要な視点です。もちろん医師は人の身体を診ることを専門にしています。不安な症状があれば家で悩んでいるより、医師に”大丈夫そうですね”と言われた方が早く治ってしまうこともあると思います。一方で一般的な”風邪”に関しては、熱に対する解熱剤、咳に対する鎮咳薬のような対症療法で対応することが多く、特に普段持病などがない若い方であれば、自力で治ってしまうことも少なくないかもしれません。すべては症状の程度との兼ね合いかと思います。

受診のタイミングも重要です。夜や休日は診療している医療機関が減ります。待てる症状であればできる限り”平日の日中”の受診が医療機関の負担を減らします。人それぞれ生活スタイルや家族との兼ね合いもあるかもしれませんが、是非医療機関の負担を減らし、できるだけ整った環境で医療の提供が継続できるよう、患者さん側の努力もお願いしたいなと思っています。

生活習慣病などで医療機関を定期受診をされている方は是非受診差し控え等はせず、適切な管理・内服を継続してください。持病の治療も大切な健康管理の一環です。

まだまだ”今後”が見通せない日々が続きますが、社会全体で医療崩壊を防ぎつつ安心して医療にかかれる環境を守っていきたいものです。

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