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インフルエンザワクチンのすすめ

さて、そろそろ対策が必要になってくるインフルエンザ

ワクチンも開始となる時期ですが、患者さんには思想・信条による制限やアレルギーがない限り、是非予防接種を受けてくださいとお伝えしています。

インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染で起こる病気で高熱、関節痛、筋肉痛、頭痛に普段の風邪のような上気道症状が現れることが多いです。

毎年流行があったり、重症化したり細菌性の肺炎を合併したりするとたちまち命にかかわりうる決して侮れない感染症です。

このインフルエンザの感染を予防したり感染しても重症化を抑えるのがインフルエンザワクチン接種の目的です。

 

身体には免疫という外敵と戦うシステムがあります。

インフルエンザは不活化ワクチンです。病原体としての性質は失ったものの、インフルエンザの外見をした物質を接種することで体内の免疫を活性化させ、次回本物のインフルエンザウイルスが入ってきた時により免疫力を発揮できるようになるのです。

基本的に13歳以上の場合、1回のワクチン接種で免疫がつくといわれていますが、著しく免疫力が弱っている方や心臓病や腎臓病など慢性疾患をお持ち方では2回接種をお勧めすることもあります。

成人の場合ワクチンはの0.5mlの液体を腕の皮下に注射します。痛いと思いますが、すぐに終わります。(※個人差があります)

接種部位は赤く腫れ、痛みを持つことも多いですが数日(大抵2-3日)で改善します。

*蚊~ブヨに刺されたくらい腫れてもビックリしないでくださいね~とお伝えしています。

もちろん予防接種を受けたからと言って完全にインフルエンザの発症を予防できるわけではありませんし、ワクチンの副作用も「ない!」とは言い切れないのですが、やはり毎年インフルエンザの脳症や心筋炎、細菌性肺炎の合併で命を落とす方がいるのも事実です。是非適切な時期にワクチン接種の検討をお願いします!

Q インフルエンザワクチンの適切な接種時期は?

ワクチンは接種から2週間くらいで効果が現れてきます。効果持続はおおむね5か月程度と言われます。従って流行時期の2週間前くらいまでには接種しておくことが好ましいです。

日本ではだいたいの地域で1-3月に流行の全盛を迎えますので、10月以降、12月の中旬ころまでに摂取しておくことが好ましいと言えそうです。

 

Q ワクチン接種後に飲酒してもよい?

これ、結構よく聞かれる質問です。気にせず飲酒している方も少なからずいると思いますが、聞かれた場合は、今日はやめておいてください、とお伝えしています。もし飲酒後体調が悪くなった場合、飲酒によるものかワクチン接種によるものか分からなくなってしまいます。

 

Q 体調不良の場合は接種できますか?

発熱がある場合は接種できません。また、発熱はなくても、体調が悪い場合はあまり接種はお勧めしません。皆さんも体験があると思いますが、インフルンザワクチン接種後はすこし熱っぽくなったり、頭痛がするなど体調不良を訴える方もすくなからずいます。したがって体調の悪い時期に敢えて予防接種を受ける必要なないのでは、と考えています。

 

Q 2回受けた方がいいですか?

小児は2回が勧められていますね。

13歳ー65歳の健康成人は基本的に1回接種となっています。1回接種と2回接種での免疫獲得率に差がないことが人を対象にした研究でも示されているためです。ただし、より重症化するリスクがある方(免疫抑制状態の方や心臓・腎臓などに慢性疾患をお持ちの方)には2回接種をお勧めすることもあります。

感染症の専門の先生の中には成人でも2回接種がより確実である、とおっしゃる先生もいます。

おそらく、免疫のメカニズムからはそうであると思います。

ただ、1点難しいのが、例年時期や場所によってはインフルエンザワクチンの供給不足があること・・。2回接種する人が増えることで1回も接種できない人がいる場合は集団の感染予防の観点からは好ましくないと考えられます。まずは幅広く1回接種を基本とする、という考えでよさそうです。

 

Q 副作用は?

ワクチンの副作用、副反応、と呼んでいますが、軽症なものから重篤なものまで知られています。

最もわかり易く、経験したことがある人が多いのは接種部位の腫れ、熱感、痛みなどではないでしょうか?これは局所の副反応で2-3日で改善することが多いです。

微熱や倦怠感を訴える方もいますが、これも数日で改善が見込めます。

接種後すぐの副反応で怖いのがアレルギーです。時に重篤なアレルギー(呼吸困難や血圧低下等)をきたすこともあるため、注意を要します。

また、少ないながらワクチン接種との関係が否定できない死亡も報告があります。どうしても体内に異物が入りますので、予期せぬ副反応が起こる可能性もあります。

接種後何か気になることがあれば積極的に医師に確認することが重要です。

 

*当院では初期のインフルエンザを検出できる機器を導入しています。 →当院でできる検査紹介~インフルエンザチェック~

 

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