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介護保険とクリニック

介護保険、全くその言葉を見たことも聞いたこともない、という人は少ないと思いますが、一方で内容はよく知らない!自分は関係ない、と思っている方も多いと思います。

2000年から始まった制度で、40歳以上の方が「介護保険料」を納め、概ね65歳以上で介護予防や介護が必要となった高齢者が訪問介護や訪問看護、デイサービスやショートステイ等々の介護サービスを利用した場合、サービスにかかった費用の一部を保障してもらえる制度です。

介護保険制度そのものについての詳細は述べませんが、高齢化が進むなかで非常に重要かつ利用者が増えている制度です。

この介護保険でサービスを利用する場合、必須になるのが介護認定です。対象者の方がどの程度動けるのか、御家族等の援助があるのか、どのような病気があるのか、を総合的に判断し、要支援1・2、要介護1~5の7段階で認定されます。(現時点では認定不要、と判断される場合もあります)

その介護認定に当たって必要なのが医師が記載する「主治医意見書」です。主治医意見書では患者さんの生活に影響がある疾患を中心に、医師の視点で介護の必要性を述べることになります。

実際の書類の一部がこちらです。↓

こちらの書類、普段かかりつけの病院やクリニックがあればその医師に依頼するだけでよいのですが、一方で今まで体調面で大きな異常がなく、かかりつけ医がいない!という高齢の方も沢山います。そういう方に関して、当院では積極的に診療を行い、必要に応じて主治医意見書も作成させていただいています。

ゆっくりと進行した認知症の場合、初めての受診で御家族も驚くほど高度の認知機能低下が見つかることも少なくありません。また、実は既に足腰が弱ってしまい、杖や歩行器を利用しているのに、特にリハビリなどをしていない、という患者さんも沢山いらっしゃいます。

介護保険は介護が必要な方(要介護状態)のサポートだけでなく介護予防という視点で介入を依頼できるのが非常に良いところであると思います。

必要な方には是非利用していただきたい制度でもあり、お困りの場合は気軽にご相談下さい。

 

介護保険の考え方(当院の方針)

〇介護認定がおりるまで、意外に時間がかかります!なので急病やケガなどで「今」介護が必要!という状況で申請を行っても、タイムラグが生じてしまいます(”みなし”で対応頂いたり、医療保険を使った訪問看護など対応策はありますが・・)ある程度の年齢になり、認知機能の低下傾向、身体の動きの制限が出てきた段階で早めに介護保険の利用を考え始めることが重要です。

〇完全に体調不良、要介護状態となってから「初めまして」の方々(訪問看護の看護師さんや介護士さん、デイサービスのスタッフさん)と関わるのは精神的にも負担になる場合があります。ある程度心身ともに余裕がある状態で関わり始めることで、本当に困った時にも援助を受けやすくなります。そういう観点からも早めに介護保険を用いたサービスと繋がりを持っておくことが重要です。

→よって、要介護状態の方はもちろん、要支援と思われる認知機能、身体機能の方に対しても当院では積極的に介護保険をおすすめしています。

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