ソージュ山下町内科クリニック

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関節痛 ~原因と受診のタイミング~

関節の痛みでお困りですか?決して珍しくない症状ですが、痛みのある場所や、痛みの程度によっては日常生活にも支障がでてしまっているかもしれません。関節痛の原因は多岐にわたりますが、痛い場所や年齢、今までにかかった病気などから、ある程度原因を類推することが可能です。必要な項目を確認していただき、痛みが続く場合は早めに内科や整形外科の受診を検討しましょう。

 

関節痛の分類

「関節」とは骨と骨の間の構造物で、動き、を生み出すために必須の構造です。当たり前ですが、骨格のどこにも関節がなかったら・・動けません・・どこも曲がりません。そして、関節があるところならどこにでも関節痛は起こりうるわけです。

関節痛の分類は痛みの出てきた経過から急性、慢性、痛い関節の数で単発、多発、に分けて考えることができます。一般的な頻度からいえば、やはり加齢とともに関節の軟骨がすり減ったりして膝や股関節の痛みが増えてきます。変形性関節症などは整形外科にかかることが多い疾患です。しかし、時に重大な疾患や全身性の病気が原因で関節痛を起こすこともあるのです。内科ではむしろそちらを念頭に検査などを行うことになります。

それぞれの分類を急性、慢性と単発、多発の組み合わせで見ていきましょう。

 

急性、単発性

急に1か所(たまにその近く数か所)の関節が痛みます。

代表的な疾患としては感染性の関節炎が挙げられます。痛風や偽痛風も通常1か所の関節に炎症が起こります。また、外傷(怪我)や靭帯損傷でも関節(付近)の痛みが出ることがあります。

感染性の関節炎の場合、関節が腫れたり熱を持ったりしていわゆる炎症所見が出現します。細菌が関節の中まで侵入している場合早急な治療(関節に針を刺して菌の同定をしたり、抗生物質を投与をしたりする等)が必要です。関節が破壊されてしまうと、時に不可逆的な障害を残すことになります。疑ったら総合病院を紹介します。

慢性、単発性

だんだん一か所の関節が痛くなります。わかりやすいのは変形性膝関節症などの整形外科疾患ですね。もちろん両膝、ということもあります。珍しいですが、骨壊死(骨がダメージを受けて壊死してしまう疾患)や悪性腫瘍も鑑別には挙がりますので、MRIやレントゲンでしっかり画像検査・評価は受けておいてよいと思います。変形性関節症の場合、いろいろなサポーターや痛み止めも治療の選択肢にあがりますが、治療選択の一つが鍼灸やマッサージかもしれません。

*当院では院内で鍼灸・マッサージを受けられます。

お試しコースもありますので、お気軽にお声がけください!

→鍼灸マッサージ紹介

 

急性、多発性

急に節々が痛む・・というやつです。全身性のウイルス感染や自己免疫疾患が疑われます。リンゴ病などは関節が痛くなりやすい感染症の一つです。その他の身体所見や検査所見からいろいろ考えて診断を目指します。もちろん軽いウイルス感染の場合は調べている間に改善してしまう、なんてこともあるかもしれませんが、自己免疫疾患(本来外敵と戦う免疫細胞や免疫のたんぱく質が間違って自分の組織を攻撃してしまう疾患の総称)の場合は、関節だけでなく全身の臓器にダメージが加わることもありますので、しっかり調べる必要があります。

 

慢性、多発性

急性期を過ぎた場合、自己免疫疾患などでは慢性的な関節痛を残すことがあります。したがって、鑑別は急性、多発性とかぶるところがあります。

 

原因疾患

痛風;超有名疾患なのでは、と思います。中年以降の男性、体格が良くて、「足の親指の付け根が痛い!」というのが典型です。私が見た患者さんも何名か、ドンピシャで当てはまっていました。痛々しいほどに足の親指の付け根が赤く腫れあがります。関節の間に尿酸の結晶が出現して関節面を刺激し激痛を起こします。想像しただけでも痛そう・・治療は、まずは鎮痛剤で痛みを緩和、炎症が落ち着いたら尿酸を下げるお薬などを検討します。

*急性期には尿酸値を下げてはいけない!もっと痛くなるから!

→医師国家試験でよく出る知識問題です。

*偽痛風:似て非なる疾患です。膝関節で訴える患者さんが多い印象があります。

関節の中にピロリン酸カルシウムというかわいらしい名前の結晶が出現して、関節痛を起こします。

 

変形性関節症;膝や股関節が有名ですね。加齢とともに関節面の軟骨がすり減ってしまいます。そのカスが炎症を惹起して疼痛が起こるようです。(関節面がぐりぐりあたって痛いのだと思っていたのですが、そうではないらしいです・・勉強不足)ひどい場合は関節の置換術、つまり手術加療が必要です。また、膝関節はヒアルロン酸注入がかなり効果的なようです。

 

自己免疫疾患;最もわかりやすいのは関節リウマチですね。本来外敵を攻撃する免疫担当の細胞やタンパクが間違って関節にある滑膜、というところを攻撃してしまうため、関節炎が起こります。だんだん関節の破壊、変形や機能障害が起こりますので、しっかり治療が必要です。診察や血液検査でこちらの病気を疑った場合は、まずは総合病院を紹介することになります。その後の維持療法でしたら当院受診継続も可能です。

関節リウマチだけでなく、SLEやSWEET病などいろいろな自己免疫疾患が関節炎をおこします。いろいろな検査が必要です。

 

チェクリスト

いろいろな病気で症状として現れ得る関節炎です。痛くて動かせない、高熱など他の症状もある!という場合には救急病院の受診も検討が必要です。もう少し余裕がある場合も、是非近医の受診は検討してください。その際、以下のようなチェックポイントを確認してから受診していただくとスムーズです。

□いつから

□どこの関節が痛いですか?

□関節痛の部位は常に一緒?または痛い関節が変わりますか?

□発熱や感冒症状(咳、鼻水、のどの痛み)、消化器症状(下痢、嘔吐、嘔気)がありますか?

その他、関節痛以外の症状はありますか?

□今までかかった病気、怪我(既往歴)

□今飲んでいるお薬(内服歴)

 

最後に

関節、全身にあります。動くための構造ですから、ここが痛いと、動くのも大変になってしまいますね。辛いと思います。ウイルス感染に伴う重篤でない関節痛でも、数日の内服で痛みが緩和される可能性もあります。我慢しすぎず、心配な場合は受診を検討してください。

重大な疾患を否定して、あとは痛み止めでしばし我慢、十分に医療の役割だと思っています。また、何か重大な疾患が疑われる場合も早めの受診が好ましいかもしれません。年だから、大したことないから、と放置せず、必要時は積極的に受診をお願いします。

もちろん当院でも診療可能ですので、ご相談ください。

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