ソージュ山下町内科クリニック

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甲状腺が腫れる~原因と受診のタイミング~

甲状腺 健診で腫れが指摘されましたか?そもそも甲状腺、どこにあるかわかりますか? 何をしている臓器でしょうか? しばしば耳にするものの、例えば甲状腺が痛いなどは、ほとんど聞かない症状であり、あまりなじみのない臓器かもしれません。一方で放射線の話題ではしばしばヨードというキーワードと共に話題に挙がりますし、なんとも変わった臓器です。

小さくて目立たない臓器ですが、とても重要な甲状腺。どのような働きがあり、どのような疾患がかかわるか見ていきましょう。

甲状腺はどこにある?

 

 

 

 

 

 

 

 

図で示しました。喉ぼとけの少し下にありますが、薄っぺらい構造物であり、触ってみても通常はこれだ!というのはわかりません。触って明らかに甲状腺の腫れや腫瘤(かたまり、結節)が触れる場合、それだけで異常であるといえます。

 

 甲状腺の機能

甲状腺はいわゆる内分泌臓器です。甲状腺ホルモンを産生し、血液中に放出、いろいろな身体の機能を支配しています。

主な甲状腺ホルモンの作用は・・

*基礎代謝を上げる

*脂肪の分解を促進する

*中性脂肪を下げる

*心臓の筋肉の収縮力をあげ、収縮を早める

一般的に患者さんには“身体を元気にするホルモン”とご説明しています。

 

甲状腺機能障害

他のホルモン産生臓器も同様ですが、甲状腺の機能が変化しホルモンが過剰、または不足することが疾患につながります。

上述のホルモンの作用が出すぎる、足りなくなるということで・・

〇甲状腺機能亢進症(ホルモンが出すぎてしまう)

=動悸、体温上昇、暑がり、やせ、イライラ 等

〇甲状腺機能低下症(ホルモンの不足)

=低体温、徐脈(脈拍数の低下)、体重増加、寒がり、うつ 等

の症状がみられます。

このような機能障害を来す疾患を見てみましょう。

 

甲状腺機能亢進症を来す疾患

最も有名なのが若い女性に多いバセドウ病でしょう。

実はこれは自己免疫疾患の一つです。甲状腺にホルモン産生を促すTSHというホルモンがありますが、(脳の下垂体というところで産生されます)このTSHのような作用をもつ抗体(タンパク質)が間違って産生され、身体の必要以上に甲状腺ホルモンが作られてしまいます。甲状腺は機能亢進(働きすぎ)によって腫大します。甲状腺が腫れている、急に痩せた、動悸があるなどを主訴に病院に来る方でホルモンの値を調べます。疑う場合はさらに細かい検査が必要となります。

 

他の甲状腺機能亢進を来す疾患としては、下垂体腫瘍など脳の疾患でTSHの産生が増えることで二次的に甲状腺機能亢進を来すことがあります。また、一部のやせ薬や“やせるお茶”といういかにもいかがわしい商品に甲状腺ホルモンが入っている場合があるようです。こういうもの、本当に手を出さないでいただきたいと思います・・

 

甲状腺機能低下症を来す疾患

こちらの方が様々な疾患があります。有名なのは橋本病でしょうか。

橋本病、別名は慢性甲状腺炎、であり、慢性的な甲状腺の炎症により、その機能が低下してしまいます。他に急性の甲状腺の炎症として、無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎などがあります。

ほかにも、先ほど出てきたTSHの産生が低下する下垂体という部位の機能障害でも2次的に甲状腺機能低下が起こります。

 

その他の甲状腺の病気

他の臓器同様、甲状腺にも腫瘍があります。良性腫瘍も悪性腫瘍(癌)もあり、決して頻度の高い疾患ではありませんが、時に生命予後に影響するため、甲状腺の腫れや腫瘤を指摘された場合、一回は内科など受診し、必要な場合は専門科の受診の検討が必要になるでしょう。

 

受診する場合のチェックリスト

多くの場合動悸や急にやせた、という症状から患者さんご自身で甲状腺機能障害を疑って受診することは難しいかもしれません。一方、健診で甲状腺の腫れが疑われ、病院やクリニックを受診するように言われることがあるかもしれません。その場合、是非以下の項目をチェックしてから受診していただくと、スムーズかと思います。

□甲状腺の腫大や腫瘤を自覚している場合、いつからですか?

□最近体重の変化、暑がりになった/寒がりになった、汗っかきになった/汗をかきにくくなった、など体調の変化はありますか?

□動悸はありますか?

□甲状腺疾患の御家族はいますか?

□今までかかった病気はありますか?(既往歴)

□今飲んでいる薬はありますか?(内服歴)

 

最後に

甲状腺疾患の症状と言っても、甲状腺そのものが腫れている、痛い、腫瘤が触れる、などの症状が必ずしもあるわけではなく、だんだん痩せてきた、最近動悸がする、寒がりになった、なんだか鬱っぽいなどあまりこれ!といった症状がない場合も多いです。しかし、甲状腺機能の異常がある場合、それが亢進症であっても低下症であっても適切な治療で改善が望めます。気になる症状がある、甲状腺そのものに自覚症状がある場合、是非早めの受診を検討してください。当院でももちろん最初の相談を頂くことが可能です。触診、血液検査、エコー検査など行い、必要時は速やかに内分泌科などの専門科に紹介をします。

 

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