ソージュ山下町内科クリニック

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体重減少~原因と受診のタイミング~

最近痩せた~? ダイエット中なら嬉しい一言ですが、特に意識していないのに痩せた?やつれた?と言われると不安になりますよね。いわれてみればズボンがぶかぶか・・という方もいるかもしれません。意図しない体重減少は時に重大な病気のサインかもしれません。ここでは体重減少の原因と自分でできるチェックポイントの確認、更に受診のタイミングについてお話します。

 

体重減少とは?

そもそも、体重減少とはどういう状態を指すのでしょうか?医学的な定義はあるのでしょうか?

低体重の定義:BMI18.5以下を低体重、と言います。身長に対して体重が少なすぎる状態です。

*BMI=体重(Kg)÷身長(m×m)

体重減少;低体重であるか、は関係ありません。

特に意図せず、半年から1年で4.5㎏以上、または元の体重の5%以上の体重減少を来す場合には、なんらかの疾患の可能性があり、原因検索が必要です。

Ex 60㎏の人が生活を変えていないのに半年から1年で3㎏以上の体重減少

 

原因

そもそも体重維持、のメカニズムは?

→普通、体重は身体に入るエネルギーと消費されるエネルギーのバランスが保たれれば概ね一定にコントロールされます。食事の量は身体のバランスを保つため、視床下部という脳の器官に存在する摂食中枢と満腹中枢が自動でコントロールしてくれています。また、身体にはホメオスタシス、という恒常性(同じ状態、ということ)を維持する仕組みが備わっていますので、多少食事量が減っても、代謝を落とすなどしてしばらくは体重も維持することができます。

 

体重減少を起こすということは・・?

→よって、体重減少が起こるのは

  • 摂取カロリーが減る
  • 消費カロリーが増える

のどちらか、または両方ということになります。

 

代表的な体重減少を来す疾患を示します

  • 摂取カロリーの低下を来す疾患

うつ病;食事だけでなく睡眠や趣味を楽しめない、などの症状が出現します。自分ではあまり気づかない間に食事がおっくうになったり、無気力に過ごしたりしているうちに食事を忘れてしまう、抜かしてしまうなどあるかもしれません。食う寝る出す、これに障害が出た場合は自己判断せず、一度精神科や心療内科の受診をお勧めします。

摂食障害;意図せず、ではないかもしれません。拒食、過食を繰り返してしまう方もいます。若い女性に多いとは言われますが、男性でも高齢でもあり得るものです。食欲を感じることが不快、など食事そのものにこだわりがあるのも特徴です。体調を崩す前に専門家に相談しましょう。

消化吸収障害何らかの消化器系の疾患により、食べ物を受け付けない、または食べても消化吸収されない、という病態です。例えば消化管に癌などがああり、物理的に食べ物が通過できない場合、膵炎などで消化吸収に必要な酵素が出ない場合、手術で胃や腸を手術してしまい、容量が減ってしまった状態、などが挙げられます。

内分泌疾患:代表的なものが糖尿病かもしれません。糖尿病になる方は肥満体系の方が多い、とも言われますが(これも必ずしも正解ではありませんが・・)糖尿病が悪化して、インスリンというホルモンの分泌が低下してくると、血液中の糖分を細胞が取り込んで使用することができなくなります。すると、徐々に体重減少が起こってきます。

 

  • 消費カロリーが増加する疾患

悪性腫瘍(がん):最近特にダイエットとかしていないのに体重が減って・・と外来で言われると一番に頭に浮かぶのがこの疾患です。胃がん、食道癌、など消化器癌に限りません。癌細胞はその種類にもよりますが、普通の細胞より活発に生命活動を行い増殖するため代謝が増大します。したがって癌が体内にあることで消費エネルギーが増え、体重減少を来してしまうことがあるのです。

発熱;体温の維持、これは実はとてつもなくエネルギーを使う作業です。1度体温が上がると、基礎代謝は12~13%Upするといわれます。したがって、発熱、これは体力を消耗非常にする症状です。自己免疫疾患(自分の免疫が間違って自分を攻撃する疾患)や感染症などで長期間発熱していれば、安静にしていてさえも消費カロリーが増大し、体重減少につながります。

甲状腺機能亢進症(Basedow病)

若い女性に多い内分泌系の疾患です。歌手のあやかさんが罹患した、という報道でこの疾患を知った方もいるかもしれません。甲状腺という気管の前にある内分泌臓器から必要以上に甲状腺ホルモンが分泌されてしまう疾患です。甲状腺ホルモンは“元気になるホルモン”と言えるので、体温が上がり、代謝が上がり、脈拍が上がり(動悸を自覚するかたもいます)、イライラしたりします。病院での治療が必須ですので、見逃せない疾患の一つです。

薬剤性

甲状腺機能低下症、という病気もあります。それに対して甲状腺ホルモンを補充するお薬がありますが、そういうものが身体に多すぎれば、薬剤性の甲状腺ホルモン過多状態を起こしうるわけです。

 

以上体重減少を起こす代表的疾患を挙げてみました。

 

病院受診はしたほうが良い?

→以下に当てはまる場合は、念のため、受診、血液検査やレントゲン、CTなどの画像検索を検討してもよいでしょう。

*ダイエットをしていないのに(意図せず)半年から1年で体重が4.5㎏以上減った

※自分で理由がわかるときは、まずはそれを改善してもよいでしょう

食生活が著しく乱れている、飲酒が増えて食事が減った

*ほかの症状もある:胃が痛い、熱、胸やけ、飲み込みづらい、動悸がするなど

*精神的にひどく落ち込んでいる・・

 

病院受診をするときは以下の項目をまとめておくと、受診がスムーズです。

 

□健常時の体重はどのくらいですか?   (    )㎏

□何か月で何Kgの体重減少がありますか?  (  )か月で(  )Kgの減少

□現在何か薬やサプリを内服していますか?

□いままで何か病気をされましたか?(既往歴)

□今まで腹部の手術を受けたことはありますか?

□ほかの症状はありますか?

Ex) 発熱、動悸、息切れ、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、便秘、皮疹、

関節痛、口渇、多尿、多飲、黄疸、手の震え、多汗、不眠、食欲不振

□女性のみ)月経周期は正常に来ていますか?

 

最後に

世の中にはダイエット情報があふれており、体重が増えて困る人(98-99%は食べすぎ、などの単純性肥満です)は目立ちますが、一方で特にダイエットをしていないのに体重が低下して困っている人もたくさんいます。まずは見逃せない悪性疾患や自己免疫疾患、内分泌疾患をしっかり検索しましょう。ストレス社会、暴飲暴食になる人もいれば食事が摂れなくなる人もいます。気になる場合はまず、気軽に近くの病院やクリニックで相談してみてください。もちろん当院でも診療可能です。

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